令和8年度税制改正大綱について
令和7年12月19日付けの自由民主党・日本維新の会による令和8年度税制改正大綱について、令和7年12月26日に閣議決定されました。
令和8年度税制改正大綱における教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置と相続税等の財産評価の適正化について、確認してみたいと思います。
1.教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置
直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、これまでの利用の実態や格差固定化の懸念、教育費の無償化や負担軽減の進展、NISAの拡充等も踏まえ、令和8年3月日までに拠出された金銭等については、引き続き本措置を適用できるとされています。
2.相続税等の財産評価の適正化
貸付用不動産の市場価格と通達評価額との乖離の利用によって相続税や贈与税の税額が大幅に圧縮されている事例が把握されていることを踏まえ、納税者の予測可能性を確保し、評価の適正化及び課税の公平性を図る観点から、相続税法の時価主義の下、貸付用不動産の市場価格と相続税評価額との乖離の実態を踏まえて、取引実態等を考慮し次の見直しを行うとされています。
① 被相続人等が課税時期前5年以内に対価を伴う取引により取得又は新築をした一定の貸付用不動産については、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価する。
(注)上記の課税時期における通常の取引価額に相当する金額については、課税上の弊害がない限り、被相続人等が取得等をした貸付用不動産に係る取得価額を基に地価の変動等を考慮して計算した価額の100分の80に相当する金額によって評価することができることとする。
② 不動産特定共同事業契約又は信託受益権に係る金融商品取引契約のうち一定のものに基づく権利の目的となっている貸付用不動産については、その取得の時期にかかわらず、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価する。
(注)上記の課税時期における通常の取引価額に相当する金額については、課税上の弊害がない限り、出資者等の求めに応じて事業者等が示した適正な処分価格・買取価格等、事業者等が把握している適正な売買実例価額又は定期報告書等に記載された不動産の価格等を参酌して求めた金額によって評価することができることとする。ただし、これらに該当するものがないと認められる場合には、上記①に準じて評価(取得時期や評価の安全性を考慮)する。
(注)上記の改正は、令和9年1月1日以後に相続等により取得をする財産の評価に適用する。ただし、上記①の改正については、当該改正を通達に定める日までに、被相続人等がその所有する土地(同日の5年前から所有しているものに限る。)に新築をした家屋(同日において建築中のものを含む。)には適用しない。



