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5月10日 加算税制度改正のポイント

平成28年度税制改正により、国税通則法の一部が改正され、その中で加算税制度の見直しが行われました。 

1、加算税の概要

加算税は、申告納税制度の定着と発展を図るため、申告義務が適正に履行されない場合に課されるもので、一種の行政制裁的な性格を有します。

名 称
課税要件
過少申告加算税 期限内申告について、修正申告・更生があった場合
無申告加算税 @期限後申告・決定があった場合
A期限後申告・決定について修正申告・更生があった場合
不納付加算税 原生徴収税額について、法定納期限後に納付・納税の告知があった場合
重加算税 仮装・隠蔽があった場合

1、加算税制度の改正のあらまし

(1)実地の調査に際し、税務署等から納税者に対して税務調査の通知以後の修正申告書又は
   期限後申告書の提出に対して、加算税が課される措置が設けられました。

(2)短期間に繰り返して無申告又は仮装・隠蔽が行われた場合に加算税の割合が加重される
   措置が設けられました。

(3)適用時期
改正後の制度は、平成29年1月1日以後に法定申告期限又は法定納期限
(法定申告期限又は法定納期限とみなされる期限を含む)が到来する国税から適用されます。

3:改正後の加算税割合

(1)調査通知を受けて修正申告等を行う場合

修正申告の期限
過少申告加算税
無申告加算税
改正前
改正後
改正前
改正後
法定申告期限等の翌日から調査通知前まで
0%
同左
5%
同左
調査通知以後から調査による更生等予知前まで
0%
5%
(10%)
5%
10%
(15%)
調査による更生等予知以後
10%
(15%)
同左
15%
(20%)
同左

(※)カッコ書きは、加重される部分(過少申告加算税:期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を
   超える部分、無申告加算税:50万円を超える部分)に対する傘前割合を表します。

(1)短期間に繰り返して無申告又は仮装・隠蔽が行われた場合

加算税の区分
期限後申告等があった日前5年以内に
同じ税目に対して無申告加算税又は
重加算税を課された(徴収された)
ことの有無
無申告加算税
15%(20%)
25%(30%)
重加算税(過少申告加算税に代えて課されるもの等)
35%
45%
重加算税(無申告加算税に代えて課されるもの)
40%
50%

 

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